涙 つとつと はらはら 落ちて
 心 しんしん ひりひり 泣いた

 その面影は とうに夢の中
 降る毎日に 埋もれて沈み
 二度とは昇らぬ 刹那になった

 忘れて 忘れて 今では もう
 鮮やかな あの思慕の輪郭
 それすら 薄れ行くままになる

 止められぬ 止められぬ 残像に為り行くのを
 君の全てが 淡雪のよに 白くなり
 日々の掌の 温度に 消える
 受け取る そこに 溺れるような
 最期のひとひら 飲み込めば
 かつての君の 確かさが

 ゆるり ゆるらり 涙で 落ちた